R.U.S.E.研究室

空軍を使わない作戦

 2対2で戦うとき、後衛担当のプレイヤーは空軍主体で戦うことになる。

楽しくない空戦

 個人的には、空戦は陸戦と比べるとあんまり楽しくない。というのも、空軍は陸軍と異なり生産基地の種類も兵器の種類も少ない。

 陸戦だったら戦車、歩兵、大砲、バンカー、駆逐戦車、対戦車砲と種類が豊富だ。敵が速攻を狙っていそうならば対戦車砲やバンカーを用意できるし、持久戦が予想されれば大砲を用意しつつ、対空砲で拠点の防御を固めるといった戦術を考えられる。

 それに比べて、空軍の選択肢のなんと少ないことか。基本的には制空権を確保するために戦闘機を生産し、敵空軍の様子を見ながら生産数を調整していくことになる。

 相手の空軍戦力が弱ければ戦闘爆撃機や爆撃機を投入したり、大砲や対空砲を生産して陸軍と絡めて戦うことも可能だ。だが、多くの場合は戦闘機の生産合戦になる。

 制空権を握ることは勝敗に直結するから、制空権争いは熾烈なものになる。航空機は移動速度が速く、ひとたび交戦すれば消耗も激しい。陸軍と比べると戦況がどんどん変化していくので、気が抜けない。

立ち上がりの差

 国による序盤の差も大きい。最初から高速かつ強力な零戦を生産できる日本は気楽で、積極的に工兵の破壊を狙ってみることもできるし、偵察機や爆撃機と組み合わせたり、義烈空挺隊を送り込んでみたりと自由度が高い。

 それに対して、イギリスなどはスピットファイアを研究しなければならず、敵航空機の来襲にはとりあえずダミー航空機を出して凌ぐくらいしか手はない。

 日本以外の空軍は、あんまり楽しくない。また、日本でも陸戦をやりたくなるときも多い。

空軍を使わない作戦

 そんな理由なのか、空軍を出さずに戦おうとしているプレイヤーを見かけた。そこで、空軍を使わずに戦えるのか考えてみる。

 対空砲を除く陸上ユニットは航空機に対して無防備なので、攻撃を受けることは避けなければならない。また、生産基地や補給基地も守らなければならない。そのためには、何らかの方法で攻撃を断念させる必要がある。

 具体的には、攻撃してくれば撃墜してやるぞというアピールが必要となる。航空戦力が充実しているように見せるダミー航空機、接近した航空機に直接攻撃を加える対空砲が思いつく。あるいは、カモフラージュをかけて陸上ユニットを生産しなければ航空機を生産しているように見えるかもしれない。

 極端な例では、ダミー飛行場を設置し、ダミー航空機を出すという手もある。これは最初に使える謀略2つを消費してしまうため、思い切った行動だ。

実態

 と、涙ぐましい努力を考えてみたのだが、これらは強引に攻撃を仕掛けられれば簡単に失敗してしまう。カモフラージュは偵察機を飛ばされると手も足も出ないし、対空砲やダミーで防ごうとしても、工兵を狙われれば高速で突っ込んでくる戦闘機から守ることはまず不可能だ。

 また、拠点上空に居座られてしまうと、行動は大きく制限される。何より工兵が出せなくなるのが痛いし、どの基地を設置したか、どの程度まで軍を進出させているかが丸見えになってしまう。謀略もどんどん消費してしまうことになる。

 結果、早々に敗北が確定する。残念ながら序盤の空戦を避けることは失敗する確率の高い賭けになる。友軍も陸軍しか出していないので、手も足も出ない。

 諦めて普通に飛行場を設置し、戦闘機を生産した方が賢明だろう。事実、そのプレイヤーも作戦は失敗し、早々に降伏して立ち去っていったのだった。