R.U.S.E.研究室

戦車と駆逐戦車

 戦車と駆逐戦車はどちらも陸軍の主力となり得るが、研究のコストや時間を考えると両方揃えるのは難しい。たいていは片方を重点的に生産することになる。ではどちらを重視した方がいいだろうか。

戦車の利点

 戦車は柔軟な対応力が魅力である。相手が戦車で来た場合でも、歩兵を中心にしてきても、あるいは対戦車砲でも、十分に対応して戦うことができる。

 また、攻撃する際にもバンカーや大砲も攻撃することができ、補給基地や敵の施設も攻撃して破壊してしまうことができる。

駆逐戦車の利点

 駆逐戦車の魅力は、コストの低さと対車両攻撃力の高さだ。序盤を除けば陸の主力は装甲のある車両ユニットとなることがほとんどであり、その装甲車両に強い駆逐戦車は、陸戦を優位に進めることができる。

 歩兵や対戦車砲、バンカーに攻撃できないといった弱点もあるが、突撃砲や大砲、歩兵などでカバーすれば十分に戦える。

歩兵に弱い駆逐戦車

 どちらを選んでも良さそうだが、私は戦車を選ぶことをおすすめしたい。

 まず、駆逐戦車は歩兵ラッシュや対戦車砲の揺さぶりに弱い。彼らに接近されてしまうと、隊列を崩して退却を始める。さらに接近されれば一方的に撃破されることになる。

 突撃砲や大砲と組み合わせることである程度はカバーできるが、接近してくる敵歩兵を完全に排除するのには相当の数が必要となる。歩兵と組み合わせるのは手軽だが榴弾砲に弱く、対戦車砲を排除するのは射程の関係で難しいという問題がある。

生産の心理

 お互いに手出しができず膠着状態に陥ったような場合でも、駆逐戦車が有利とは限らない。なぜなら、駆逐戦車では敵の主力部隊を壊滅させたところで、次の決め手に欠けるからだ。

 駆逐戦車は施設への攻撃力を持たないため、敵司令部に到達しても単独では何もできない。敵の戦車を撃滅した後に、駆逐戦車には仕事がないのだ。したがって、プレイヤーは駆逐戦車を必要以上に生産するのは躊躇しやすい。敵の戦車を撃破するだけの数があれば十分だからだ。残りは大砲でも生産していた方がいいと考えやすい。

 対して戦車は、多すぎて困るということがない。数さえ揃ってしまえば、どのような敵でも叩きつぶすことができる。プレイヤーはその生産を躊躇する要素はあまりない。

 このような心理から、戦車を生産した方が数の差で突破できることが多い。

攻撃のチャンス

 そして、多くの駆逐戦車は移動中に攻撃できない。

 駆逐戦車はその性質上、敵戦車を待ち伏せして攻撃する。自分から攻撃する場合、停止するまでは攻撃ができないため、射程が同じであってもかなりの損害を出してしまう。

 戦車側は自分を好きなタイミングで攻撃ができるのに対し、駆逐戦車側は好機があっても攻め込むのが難しい。敵戦車に対する数の優位を維持するために、駆逐戦車を増産するだけ、なんてことをやることになる。これでは勝てない。

 戦車と駆逐戦車。迷ったときは、戦車を選ぼう。