R.U.S.E.研究室

戦線膠着と70ドル大砲

 戦車が強力なイタリアだが、それだけの単調な攻撃ではどうしても限界が来る。そこで次の手として、70ドルという超高コストユニット、210MM榴弾砲の活用を提案してみる。

カルロの限界

 イタリアはカルロM15を中心とした速攻が得意だが、相手が攻撃を予測してがっちりと守りを固めている場合、さすがに防衛線を突破するのは難しい。

 特に森や橋などの狭い地形を通るところを対戦車砲などで守られると、突破は困難になる。陽動作戦やら迂回やらを試してみたところで、限界はある。

 それでも、マップのある程度の領域に敵を封じ込めることはできる。しかし、そこから補給を取って持久戦となった場合、たとえ資金面で優位に立っていても決め手に欠ける。

 強力な重戦車がなく特定の場所を維持し続けることが苦手なイタリアにとっては、時間が経つにつれて戦況が厳しくなっていく。

次の一手は

 そこで、カルロM15による攻撃はそこそこにして、次なる手段を投入していこう。ただし、カルロM15から別のユニットの生産をシフトしたことを気づかれてはならない。ダミーをたくさん出して攻撃を構えを見せておく。

 敵はたいていの場合、イタリア相手ならばしっかりと守りを固めておき、重戦車で反撃しようと考えている。こちらが極端に攻撃の手を緩めない限りは、すぐに反撃してくる可能性は低い。

 さて、カルロM15を前に出したため、敵は森や要所に対戦車砲や駆逐戦車を置いて待ち構えていることだろう。ならば次に出す手は何がよいか。選択肢は、歩兵、突撃砲、大砲、航空機がある。

航空機への移行

 強力な重戦車が存在しないのだから、航空機へと移行するという考えもある。しかし、途中から空軍主体に移行するのはなかなか難しい。

 まず友軍が航空機を出している可能性が高いため、戦力が重なってしまう。そして空軍に移行するためには、かなりの費用が必要となる。イタリアは空軍が強いわけでもないから、カルロM15の優位を捨ててまで空軍に移行するのは果たして有効だろうか。疑問である。

歩兵の登場は序盤

 では歩兵はどうだろう。まず前提として、中盤以降にあえて歩兵を主力として戦うことは、通常よろしくない。射程は短いし、偵察されれば森に隠れても簡単にやられてしまう。

 中盤以降は生産基地も資金もそこそこ充実しているので、歩兵を撃退するユニットを生産するのはそう難しいことではない。

突撃砲の不安

 というわけで、残るは突撃砲か大砲ということになる。

 突撃砲も悪くはないが、それを守るためのカルロM15の性能に不安が残る。カルロM15は攻撃時は強くても、防御に回るとあまり強くないのだ。突撃砲を守るために立ち回るとなると、得意の機動力を活かすことができない。

 突撃砲は射程が短いから、かなり敵の近くまで前進しなければならない。ちょっと危険である。

70ドル大砲のすすめ

 そこでおすすめなのが、70ドル大砲の210MM榴弾砲。全ユニットの中でも最も高価となる70ドルだが、射程も最高値となる2400m。マップによっては全域を射程内に収める。

 210MM榴弾砲は装甲がなく、なにしろ1門70ドルもする高級品だ。壊されたらたまったものではない。狙われたら終わりである。

 前線からははるか後方の自陣に無線封鎖をかけ、こっそりと210MM榴弾砲を量産する。無線封鎖をかけておけば、大砲は勝手に砲撃しない。まずは数を増やそう。5門はほしい。

 そしてサハリアーナを突撃させ、敵の陣地が見えたら一斉に砲撃して重要拠点を焼き払う。砲撃戦は先に数を揃えたほうが勝利する。そして210MM榴弾砲は強力な攻撃力と、なにより長大な射程を持っている。敵はなすすべもなく自分の基地が燃えていくのを見ているしかないだろう。

 決め手に欠けるイタリアだが、210MM榴弾砲をうまく投入できれば膠着状態から一気に勝利をつかむことができる。試してみる価値はあるのではなかろうか。