R.U.S.E.研究室

ダミー駆逐戦車戦術

ダミー駆逐戦車戦術

 前回、「ダミー戦車戦術」を紹介したが、今回は戦術にバリエーションを増やすため、ダミー駆逐戦車戦術を紹介する。

ダミー戦車戦術の弱点

 ダミー戦車戦術には実は弱点がある。序盤から中盤にかけてはあくまでダミー戦車を主力とするため、見た目は強力であっても、猛攻を受ければ簡単に戦線が崩壊してしまう。

 特にイタリア、フランスといった強力な中戦車を有する国家にとっては、シャーマン程度の中戦車は恐れるに足らないわけで、中戦車同士のぶつかり合いとなれば正面突破される恐れがある。

駆逐戦車の検討

 そこで候補となるのが、駆逐戦車だ。駆逐戦車は戦車に強いが、さらに具体的にいうと、駆逐戦車は中戦車に強い。

 そして通常の駆逐戦車は移動撃ちができないために待ち伏せして攻撃することが基本となるのに対し、アメリカ軍の駆逐戦車ウルヴァリンは、移動撃ちができるため、自ら積極的に中戦車部隊を攻撃することもできる。ウルヴァリンは攻守に優れたユニットなのである。

 さらに、ウルヴァリンは研究不要だ。基地さえ設置すれば、すぐに生産できる。

将来性のない駆逐戦車

 ならばウルヴァリンを使わない手はない、と考えるところだが、駆逐戦車には欠点がある。

 まず、歩兵や対戦車砲に手も足も出ないこと。それだけでなく、対空砲や大砲、生産基地への攻撃もできない。仮に敵の中戦車部隊を撃滅し、進撃したところで、敵陣を壊滅させることはできないのだ。

 そしてもうひとつ。駆逐戦車は生産基地が装甲車両基地ではなく対戦車基地となる。対戦車基地を設置したところで、スーパーパーシングの研究や生産にはつながらないのだ。

 駆逐戦車の存在は強力で、その姿だけでイタリアやフランスさえも牽制することができる。しかし、実際には使い勝手の悪さから、量産しづらい。ということは、ダミーで生産するに最も適していることになる。

ダミーウルヴァリン

 ダミーのウルヴァリンを出すためには、対戦車基地を設置する必要がある。余計なコストではあるが、どうせイタリアのような強力な戦車を有する国を相手にしたら、対戦車基地は必須だ。

 本物のウルヴァリンを生産することができるし、対戦車砲を生産することもできる。

 この対応力は魅力的だ。対空砲が強力なアメリカ軍が序盤で劣勢になる場合というのは、中戦車で猛攻を受けることが最も可能性が高い。対戦車基地を設置しておけば、ダミーで威嚇するだけでなく、いざ本当に駆逐戦車が必要になったときでも、すぐに生産することができる。

作戦の使い分け

 ダミー戦車戦術と比べると、ダミー駆逐戦車戦術は余分にコストがかかり、スーパーパーシングへの移行は遅くなる。しかし、敵の動きに対応しやすいため、柔軟な戦い方が可能となる。負けない戦い方が可能、というわけだ。

 アメリカ軍は後半ほど強力なユニットが揃っており、バランスの良さが目立ってくる。負けない戦い方は、決して悪い選択ではないだろう。

 どの作戦が優れているかは、マップや国家の組み合わせ、プレイヤーによって変わってくる。上手に使い分けていこう。