R.U.S.E.研究室

7.5cm野戦高射砲コンビ

 日本は装甲車両基地よりも、大砲・対空基地を設置してみるとおもしろい。

心許ない主力戦車

 日本の戦車はあまり強くない。弱いほうであると言ってしまってもいいかもしれない。

 まずハ号だが、これははっきり言って戦車ではない。装甲がなく、攻撃力も低く、移動速度も低い。対歩兵戦や囮として有用なので、そちらで使っていこう。

 チヌチリは研究コストが重く、その割には攻撃力や防御力が低いため、主力として使うには難しいものがある。その後に強力な重戦車が控えているわけではないので、そもそも研究する価値があるかどうか、という話になる。

 そんな日本の戦車の中で価値があるのはチハである。チハは研究不要でまずまずの性能を持ってはいる。しかし、他国の中戦車と比較すると見劣りしてしまう。中戦車は数を揃えて戦うことから、わずかな性能差でも実際には大きな差になる。

7.5cm野戦高射砲コンビ

 そこで装甲車両基地の代わりに設置候補となるのが、大砲・対空基地だ。同基地からは三五式7.5cm野戦高射砲八八式7.5cm野戦高射砲が生産できる。

 このふたつ、とても似たような名前だが、用途は全く異なるので注意したい。どちらも野戦高射砲で、7.5cmなのだ。三五式のほうは軽大砲である。名前に高射砲と入っているが、対空能力はない。10ドル大砲。

 八八式のほうは対戦車と対空両方に攻撃できる。ドイツ軍のハチハチ(FALK 88MM)と関連させて覚えると覚えやすいかもしれない。

 この7.5cm野戦高射砲コンビ、どちらも低コストだ。10ドル大砲が生産できるのは日本とフランスだけであり、対戦車・対空砲が20ドルで生産できるのは日本だけである。ならば、このふたつのユニットを使わない手はないだろう。

攻防戦に圧倒的な強さ

 このコンビの戦い方は、八八式7.5cm野戦高射砲で敵の戦車を止めつつ、三五式7.5cm野戦高射砲で敵のユニットや基地に打撃を与えるというものになる。八八式7.5cm野戦高射砲は対空砲も兼ねるため、敵が航空機を出してきても大丈夫だ。

 また、日本は研究せずとも歩兵が強い。歩兵とこのコンビで戦えば、有利に戦いを進められることは間違いない。

 狭い地域での攻防戦にはめっぽう強いが、さらにトーチカを加えれば完璧である。この状態の日本軍に太刀打ちできる国家はないだろう。どのユニットも安価であるため、その優秀さは際立っている。

弱点

 さて、ここまですばらしい戦術と考えられる7.5cm野戦砲コンビ。しかし、この戦い方には重大な欠点がある。

 突撃砲と中大砲に極端に弱いのだ。射程外から砲撃を受ければ、両高射砲も歩兵もトーチカも、何もできずに破壊されていく。

 はっきり言ってしまえば、敵が積極的に前に出てくるような状態でなければ何もできないに等しい。あくまで局地戦に勝つための手段と考えておいた方がいいだろう。一時的な勝利に酔いしれている暇はない。次のユニットへの移行を急がなければならない。

 ただし、次に敵が繰り出してくると予想されるユニットは、7.5cm野戦砲コンビに強い突撃砲か中大砲。日本には突撃砲や中大砲に対して有利に戦えるユニットは見当たらない。悩みどころだ。