R.U.S.E.研究室

射程の短い砲撃部隊

 豊富なユニットを誇る日本だが、意外と基本となるユニットが欠けていて困ることがある。そのひとつが大砲だ。射程の短い大砲が、非常に扱いづらい。

長射程の大砲

 他国にはあるのに日本にはないユニットのひとつが、射程の長い大砲である。

 大砲には射程が800m、1200m、1600m、2400mの4種類がある。大抵の国家には1200m、1600mの大砲があるものだが、日本にはプロトタイプを除けば800mクラスの軽大砲しか存在しない。中大砲や重大砲に相当するユニットがいないのだ。

  日本の砲撃系ユニットとしては、軽大砲の三五式7.5cm野戦高射砲、それに装甲が加わったクセ、プロトタイプユニットのハト、ロケットを装備する超重戦車のオイ車がある。突撃砲は存在しない。

 プロトタイプユニットのハトの射程は1200mと中大砲クラスだが、それ以外のユニットはすべて射程800mだ。突撃砲に毛が生えた程度の射程で、これでは砲撃戦に持ち込まれると非常に苦しくなる。

主力となる非装甲ユニット

 さらに問題となるのが、日本の主力ユニットだ。日本には非装甲のユニットが多い。

 序盤に強力な攻撃力を誇り対戦車戦の中心となる八八式7.5cm野戦高射砲は非装甲で、森に入ることができない。偵察車くろがねや、ハ号にも装甲はない。

 そして、この3つのユニットは移動速度が低いことが特徴だ。砲撃を継続して受けることになると、非常に苦しい。

狭いマップに強い

 しかし、射程こそ短いが、では日本の砲撃系ユニットが弱いのかというと、必ずしもそういうわけではない。

 三五式7.5cm野戦高射砲は生産費用が10ドルなので数を揃えやすく、バンカーや敵の非装甲ユニットを素早く片付けることができる。軽大砲が10ドルで生産できるのは日本とフランスだけである。

 クセは移動速度が速く、大砲系では唯一となる装甲2という壊れにくさが特徴。装甲が2なので正面からの砲撃戦でも撃ち負けることは少なく、突撃砲のように運用することができる。突撃砲と比べれば射程が長く、速度も速い。

 この特徴は狭いマップで特に差が出てくる。

空からの援護と終盤

 狭いマップを除けば、日本の陸軍は大砲の射程の短さに悩まされることになるだろう。戦車はあまり性能が良いとは言えないので、どうしても中心は非装甲ユニットになってしまう。

 こうなると、空から援護したいところだ。日本には強力な零戦がある。零戦は戦闘機だが、大砲のような非装甲ユニットに対しては戦闘機ほうが攻撃しやすいことも多い。

 しかし、空軍もまた対空砲に悩まされることになる。森に隠れた対空砲に有効な打撃を与えるのは、大砲の攻撃である。日本が独力でこの状況を打開するには、かなりの努力が必要となるだろう。ここは友軍の力の見せどころか。

 プロトタイプ基地の設置が可能になれば、立場は逆転する。A.O.Vは榴弾を受けてもびくともしないし、オイ車ハトは砲撃戦にはめっぽう強い。特にハトの砲撃は重装甲ユニットも破壊するとんでもない攻撃力を持っており、時間が経てば立つほど日本に優勢になっていくだろう。

 こうなってら徹底的に戦いを引き延ばすのもひとつの作戦かもしれない。ただし、オイ車ハトも射程は短い。のんびりしていると、重大砲で司令部を焼き払われてしまう可能性もあるので過信は禁物。