R.U.S.E.研究室

勝てない? それは努力が足りないからだ。

 本日は特別講師として、ウェザビー閣下にお越しいただいています。それでは、ご講演をお願いします。

環境のせいにしてないか。

 さて諸君、君たちはR.U.S.E.に勝てないことを環境のせいにしてはいないだろうか。選んだ国家の相性だとか、友軍の動きのせいだとか、ユニットの性能のせいにしたりしていないだろうか。

 あるいは、敵のせいにしていないだろうか。無線封鎖を使うのは卑怯であるとか、開幕ラッシュなんて卑怯だとか言い訳して、逃げてはいないだろうか。

 勝てない理由を自分以外に求めていないだろうか。

 原因はそんなところにあるのではない。そんなことを言っているから、諸君はいつまでたっても勝てないのだ。

最近の若い者は。

 すべての原因は、諸君の努力が足りないからだ。

 私が若い頃には過酷な訓練を積み重ね、困難なことに自ら挑戦したものだ。エアコンの効かない戦車の中で待機したり、重い砲弾を運んだりしたものだ。

 最近の若い者はどうだ。やれ環境が悪いだのユニットの性能が悪いだの、何でも人のせいにしている。機銃弾が尽きたくらいで飛行場に戻ってくる。私が若い頃は、体当たりしてでも敵機を撃墜したものだ。

 最近の若者はたるんでおる。努力が足りない。勝てないのはすべて自己責任である。

言い訳するな。

 それでは私が尊敬する軍人の話をしよう。日本人だ。君たちの先輩だぞ。良く聞け。

 日本はアメリカに比べると、工業力も資源も大きく劣っていた。しかし、これはR.U.S.E.でもそうだが、戦いの勝敗には何の関係もない。足りないものは別のもので補えばよいのだ。

 日本の首相で戦争を指導した東條英機はこう言っている。

「物には限りがありますが、ただ無限にして無尽蔵なのはこの精神力なのであります」

 どうだ、この美しい言葉は。物量に劣っていても、無限の精神力を発揮すれば、R.U.S.E.に勝つことができるのだ。

 たとえランカスターとタイフーンが何機飛んでこようとも、そんなものは精神力で撃ち落とせばよいのだ。なに、落とせない? それは貴様の努力が足りないからだ。

 インパール作戦を指導した牟田口廉也はこう言っている。

「武器不足は敗北の言い訳にならず」

 言い訳をするな。猛省しろ。

なぜベストを尽くさないのか。

 諸君に改めて言いたい。勝てない原因は戦術でも国家でも環境でもない。必勝の精神が足りなかったからだ。そして必勝の精神は日頃の努力によって養われる。

 甘えるな。努力しろ。不平を言うな。国のため、軍のため、会社のため、社会のために働けることに感謝しろ。上を見るな、下を見ろ。ありがとうを集めるのだ。

 そして、目上の者を敬え。今の社会があるのは、PS3があって、テレビがあって、R.U.S.E.があるのは、すべて私のおかげなのだ。この恵まれた社会で勝てないのは努力不足であり、自己責任なのだ。

 影で私に対する不満をどうこう言っている奴がいるらしいが、文句があるなら堂々と名乗り出てくるがいい。望み通り、私の権力を使って左遷してやろう。

 研ぎ澄まされた精神力があれば、竹槍でB-29を落とすこともできる。弾がなくなったら、銃剣を使えばいい。銃剣が折れたのならば、素手で戦うのだ。撤退や降伏は断じて許さぬ。日本では降伏は一族の恥と不名誉になる。

 日本人にとって、個人の幸福は問題ではない。苦痛こそが神聖なのだ。楽をしようとするな。苦しめ。それがお前のためなのだ。

 もう一度言おう。諸君。

 なぜベストを尽くさないのか。